はじめに
マンションやビル、工場などの外壁診断で「赤外線カメラによる調査」が広がっています。
しかし実際に撮影した画像を目にすると、「赤や青の色がついているけれど、どう読み解けばいいのかわからない」という声をよく耳にします。
赤外線画像(サーモグラフィ画像)は、正しく見方を理解することで外壁の劣化状況を判断する大きな手がかりになります。
本記事では、赤外線画像の基本的な仕組みと、外壁診断における見方のポイントをわかりやすく解説します。
赤外線画像とは?基本の仕組み
赤外線画像(サーモグラフィ)は、対象物の表面温度を可視化したものです。
赤外線カメラは人の目では見えない赤外線を捉え、温度分布を「色の違い」として表示します。
赤や黄色:周囲より温度が高い部分
青や緑:周囲より温度が低い部分
グラデーションが均一:健全な状態であることが多い
外壁調査では、この「温度差」によってタイルの浮きや剥離、水の浸入などの異常を検出できます。
外壁診断における赤外線画像の見方
1. 正常な部分
外壁が健全な場合、温度分布は滑らかで均一です。
赤外線画像ではグラデーションが自然に繋がっており、斑点や急激な温度変化は見られません。
2. 浮きや剥離のある部分
タイルやモルタルに浮きがあると、その部分は熱の伝わり方が異なります。
赤外線画像では「周囲と異なる色の斑点」「急激な温度差」として表れ、浮きや剥離の疑いがある箇所を特定できます。
3. 雨水浸入の可能性
外壁にひび割れや防水不良があると、雨水が浸入して内部が冷えることがあります。
その場合、赤外線画像には「筋状の温度差」や「局所的に青く冷えている部分」が映し出されます。
赤外線画像を読み解く際の注意点
赤外線調査は非常に有効ですが、いくつかの注意点があります。
撮影条件の影響
日射や風の有無によって温度分布は変わります。早朝や夕方など温度差が出やすい時間帯の撮影が推奨されます。表面材質による違い
タイル、モルタル、金属パネルなど材質によって赤外線の反射や吸収が異なるため、解析時には考慮が必要です。解析には専門知識が必要
温度差の有無は分かっても、それが劣化なのか環境要因なのかを判断するには専門的な知識が不可欠です。
アイルージャパンの赤外線解析の特徴
アイルージャパン合同会社では、最新ドローン「DJI Mavic 3 Thermal」を活用し、外壁の赤外線調査を行っています。
高解像度の赤外線画像で微細な温度差も検出
専用解析ソフトで数値化・グラフ化し、客観的データを提示
調査結果は「画像+解析+提案書」として納品し、管理組合やオーナー様が理解しやすい形にまとめます
単に「撮影するだけ」でなく、「どう読み解くか」「どう活用するか」に重点を置いた調査を行っています。
まとめ
赤外線画像は、建物の健康状態を「温度分布」という形で映し出すツールです。
外壁診断では、
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均一なグラデーション=健全
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斑点や急な色の変化=浮き・剥離の可能性
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局所的な冷え=雨水浸入の可能性
といった見方が基本となります。
ただし、環境条件や材質の影響もあるため、正しい解析には専門的な経験が不可欠です。
アイルージャパン合同会社では、赤外線画像の取得から解析・報告までワンストップで対応しています。
弊社では静岡県や長野県を主な拠点として、赤外線外壁調査を実施したします。宿泊を伴う日程や遠方への対応についても、容易に実施できるよう準備を行なっておりますので、全国どこへでも対応可能です。
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